発酵食品の紹介 その2

菌活するなら、まずは身の回りの発酵食品を知りましょう。

ということで、発酵食品のご紹介、第2弾です。
では、早速いきます!
 

乳系

チーズ


牛乳に含まれている有効成分をぎゅっと凝縮しているため、言わずと知れた栄養価の高い食品です。
たんぱく質脂質カルシウムビタミンなどが豊富)
発酵過程により栄養素が体内へ吸収しやすい形に変化します。
乳酸菌によって発酵。

ヨーグルト


ビフィズス菌アシドフィラス菌ブルガリア菌サーモフィラス菌といった乳酸菌で発酵。
乳酸菌の種類は350種類あると言われています。
ヨーグルトの発酵に使う乳酸菌の組合わせによって、味や舌触り、香りなどが違ってくるそうなんですね。

発酵バター


生クリームやバターを乳酸菌で発酵。

サワークリーム


生クリームを乳酸菌で発酵。

そのほか

納豆


納豆を作る納豆菌は熱に壊れにくく、腸内でも発酵して腸内環境を酸性化させていきます。
腸内環境が酸性化すると腸内に棲みつく善玉菌が増殖しやすくなり、悪玉菌の増殖を抑える働きをします。
納豆菌はタンパク質を分解して、独特の風味をつくりながら、ナットウキナーゼアミラーゼプロテアーゼなどの有用な酵素やイソフラボンビタミンK2をつくります。
これらの酵素や栄養素が血圧を下げたり血液をサラサラにしてくれるのです。

パン


言わずと知れた酵母(イースト)による発酵。
小麦粉の炭水化物を酵母が分解し、二酸化炭素を出すことによってパンが膨らみます。

テンペ


インドネシア発祥の発酵食品。
大豆をテンペ菌(クモノスカビ)で発酵させたもの。
大豆の栄養素・イソフラボンはもちろんのこと、GABA(ガンマ-アミノ酪酸)サポニンが多く含まれています。

ナタ・デ・ココ

ココナッツの中にある水に糖と酢酸菌(アセトバクター・キシリナム)を加えて発酵させたフィリピン発祥の発酵食品。
食物繊維が豊富。

紅茶キノコ(コンブチャ)

紅茶、もしくは緑茶に砂糖を加え、キノコのようなゲル状のセルロース(紅茶きのこ株)を2週間ほど漬け込んで酢酸発酵させたアルカリ性の植物性乳酸菌飲料
酢酸ビタミンポリフェノールなどが含まれており、腸内環境改善効果免疫力効果、クエン酸による疲労回復効果冷え性改善などの効果があるということで、一時期本当に流行りましたよね。
もともと紅茶に含まれるポリフェノール抗酸化作用により、生活習慣病の予防アンチエイジングにもよいと言われています。

なれずし

1年ほど塩蔵した魚をご飯と一緒に乳酸発酵させたもの。
乳酸発酵により酸味が生じるのだそうです。
私、実は結構好きです。

久寿餅(くず餅)

塩水の中で強力粉を撹拌し、グルテンデンプンに分離させ、このデンプンを乳酸菌で発酵させたもの。
葛餅とは違います。

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調味料

醤油


蒸した大豆と小麦粉に麹菌を繁殖させ、そこに乳酸菌酵母菌を加えて発酵させます。
大豆のタンパク質麹菌アミノ酸に変わり、乳酸菌有機酸をつくり出し、小麦粉のデンプン麹菌ブドウ糖に変え、酵母菌がそれをアルコール発酵させ、そのアルコールと有機酸が化学反応を起こしていくことで熟成されます。
そしてさらに、醤油もろみができるのでそれをまた1年以上熟成させる・・・という複雑な、3大微生物たちの連携作業の代表作!。

味噌


茹でた大豆をつぶし、そこに麹カビのついた種麹(大豆、米、麦など)、塩と水を加えてつくります。
大豆の持つ酵素が大豆や米の炭水化物(デンプン)糖分に変え、たんぱく質アミノ酸に、脂質を脂肪酸に分解しています。

醸造酢

穀類にを加え、糖化させた後、酵母菌を加えアルコール発酵させたのち、ろ過して酢酸発酵菌を加え、さらに1ヶ月ほど発酵させます。
醸造酢は穀物酢果実酢に別けられ、穀物酢の米酢には、原材料が「米のみ」の純米酢、「玄米だけ」を材料とした純玄米酢、「米+アルコール」が原材料の米酢があります。
1Lの酢に対して300g以上の果汁を使用したものが果実酢と呼ばれます。

黒酢(米黒酢)


玄米や大麦が主な原料で、「アミノカルボニル反応(メイラード反応)」と呼ばれている化学反応が起こるため、色が黒くなっています。
アミノ酸が豊富でダイエット効果クエン酸による疲労回復に効果的とされています。
発酵方法は以下の3種類で、その方法によって味わいや風味、栄養価も変わってくるそうなんですよ。

1.通気発酵法(深部発酵法)

製造するタンク内に人工的に空気を送り込んで、発酵を促す製造方法。
短時間で効率的に大量生産できる反面、香りが揮散しやすいため淡白な味わいになり、含まれる栄養素は比較的少なめ。

2.静置発酵法(表面発酵法)

静置させたまま発酵させる製造方法。主流の作り方。
表面に酢酸菌膜が形成され、3か月から半年ほど時間をかけて発酵、熟成させる。
芳醇な風味とまろやかな酸味・コクが特徴。

3.かめ壷仕込み

かめ壷を使って、屋外で製造する。
通常の酢の発酵過程は、糖化→アルコール発酵→酢酸発酵で、かめ壷仕込みではこれら全てを一度に行えるというメリットが。
壷の内側には発酵を促す微生物が存在しており、黒酢の製造に重要な役割を果たしている。

ワインビネガー

果物(ブドウ・イチジク等)をにワイン酵母菌を加え、ワインもろみをつくり(アルコール発酵)、酢酸菌を加えて空気に触れさせながら発酵させます。
ここにワインを加えていき、長期間熟成させるのです。
赤ワインビネガーは赤いぶどうをまるごと使用し、白ワインビネガーは皮や種などをのぞいた果実のみを使用します。
ワインビネガーは血糖値の上昇を抑え疲労回復高血圧予防に良いとされていますが、特に赤ワインビネガーはポリフェノールが豊富に含まれているので、抗酸化作用悪玉コレステロールの除去の効果があります。

塩こうじ(塩麹)


米麹に塩と水を加えて、米麹をさらに発酵させ、5〜10日ほどで完成。
もともとは野菜や魚を保存するための漬け床で、疲労回復やカラダの健康維持に必要なビタミンB群が豊富です。
また、こちらも多く含まれるGAVA(ガンマアミノ酸)にはリラックス効果血圧を下げたりコレステロール値や中性脂肪を抑える働きがあります。
ほかにも、ビフィズス菌を増やしたり、生活習慣改善(脂肪分解、血液サラサラ)、お肌の保湿効果など、多くの効能が期待できる発酵食品です。

本みりん

焼酎(アルコール類)にもち米と米麹を入れて発酵、その後40~60日間熟成させます。
(麹菌のアミラーゼがもち米のでんぷんを糖化させてできあがります)
アルコールに入っている酵母菌による発酵作用もありますが、材料の焼酎のアルコールにより、酵母自体のの働きは弱いのだそうです。
アルコール分14%が「本みりん」と呼ばれ、「みりん風調味料」は、ブドウ糖や水あめなどの糖類・米・米麹・うまみ調味料・香料などを混ぜてつくられるので、アルコール度数は1%未満です。

豆板醤(トウバンジャン)


ソラマメ(ほかには大豆、米など)を生のままに漬け、塩を加えて半年ほど発酵。
さらに唐辛子を加え数ヶ月~数年間、熟成させます。
カプサイシンナトリウムが豊富なので、冷え性に効果的です。

コチュジャン(唐辛子味噌)

もち米麹(大豆、麦や小麦粉などが使われることもある)、唐辛子の粉、塩や醤油・味噌などの調味料を加えて発酵、熟成。

テンジャン(韓国味噌)

茹でた大豆を粗く潰して塊にし、暖かな場所でカビが生えるまで放置。
そこに枯草菌を加えて発酵させます。
韓国の発酵食品は他にもカンジャン、チョングッチャンが代表格です。
 
 
・・・と、・・・もうきりがなくなってしまうので、一旦終了です。

いろいろピックアップしてきましたが、ピータン、しょうゆ麹、奈良漬(粕漬)、魚醤油(ナンプラー)、アンチョビ、バニラ・ビーンズ、烏龍茶、紅茶、豆腐餻など、まだまだたくさんありますので、これからも随時アップしていきます!

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