効果がすごい!納豆について説明するよ

今回のテーマは納豆です。
納豆はご存知の通り、大豆の発酵食品。
そして豊富な栄養がふくまれているのもみなさんもご承知かと思います。

ここで改めて、その栄養と効能について振り返ってみましょう。

納豆の起源

納豆の起源は諸説ありますが

  • ・弥生時代説
  • ・聖徳太子説
  • ・鑑真和尚説
  • ・平安時代説
  • ・ジャワ伝来説

などが挙げられます。
結構ありますね。

それぞれを簡単にご説明していきますと、

・弥生時代説
弥生時代の住居の中には炉があって温かく、床には藁や枯れ草が敷かれており、炉によって温まった住居の中で、敷いた藁に煮た大豆が落ちて、自然に発酵して納豆になったという説。

・聖徳太子説
聖徳太子が愛馬にエサとして与えていた煮豆の余った物を、「もったいない」という理由で藁に包んでおいたら、自然に発酵して糸ひく豆になっていて、食べてみたら美味しかったので人々に広めた。

・鑑真和尚説
中国の高僧の鑑真和尚さんが754年に来日した際に製造法を伝承した。

・平安時代説
平安時代は馬の飼料として大豆が使われており、八幡太郎義家(源義家)が奥州(現在の東北地方)へ遠征に行った際、そのままの大豆では固すぎるため、大豆を煮て天日干しし、藁でつくった俵に詰めて運んでいた。
あるとき、煮た大豆をよく乾燥させずに熱いまま俵に詰めてしまい、その数日後、大豆は匂いを発し、糸を引いており、食べてみるとおいしく、その後食べられるようになった。

含まれる栄養素

納豆に含まれる栄養素の前に、納豆菌の特徴をあげてみましょう。
 
納豆菌とは藁に生息する枯草菌の一種で、納豆1gに10億個以上という納豆菌がいます。
納豆菌の素晴らしさは、熱や胃酸にも耐えて腸にたどりつき、腸内でも発酵して腸内環境を酸性化させていきます。
腸内環境が酸性化すると腸内に棲みつく善玉菌が増殖しやすくなり、悪玉菌の増殖を抑え、また、悪玉菌がつくる腐敗物の生成を減らす働きをしてくれます。

そして有害物質を吸着して排泄を促すことから、肝臓の負担も軽くなり、さらには整腸作用を発揮して便通を改善します。
抗生物質ができる前は下痢や腹痛の薬としても使われていたそうで、それほど腸にとってはよい食品といえます。

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納豆のつくりかた

約35〜40度が発酵の最適温度で、簡単に自宅でもつくれます。
納豆菌を茹でた大豆に加え、40度保温で24時間放置します。
その後は冷蔵庫で保管しましょう。
冷蔵庫で落ち着かせることによって、大豆タンパクからアミノ酸ができ、風味が増します。

藁の納豆とパックの納豆の違いは?

藁で発酵された納豆は余分な水分を藁が吸収するため、パックに比べて風味が良いと言われています。

食べることによってどんな効能がある?-含まれる栄養素-

納豆は必須アミノ酸など、多くの栄養素をバランスよく含んでいます。

タンパク質
身体を構成するもの(肌、髪、筋肉など)や生命維持に欠かせない栄養源

脂質
エネルギーを生産したり、燃料として貯蔵される
 

炭水化物
身体活動のエネルギー源。腸の環境改善が期待される。

>ビタミンE
身体の酸化を抑える抗酸化作用や血行を良くしたり、美肌になったり、成人病を予防する効果が期待される。

ビタミンK2
出血があった場合に血液を凝固させる因子の働きを活性化したり、骨の形成を活発化させる働きがある。

ビタミンB1
糖質をエネルギーに変えるときに必要な補酵素の役割をする。

ビタミンB2
脂質の代謝をアップ。

ナイアシン
脂質、糖質、タンパク質の代謝に必要。

ビタミンB6
たんぱく質の代謝に必要な栄養素。

葉酸
赤血球や細胞が新しく生まれるときに必要。

パントテン酸
脂質、糖質、たんぱく質の代謝を助ける働きがあり、身体の抵抗力を高め、風邪をひきにくくするする効果が期待される。

ビオチン
コラーゲン生成を助ける作用や頭皮の血行促進、爪や髪を健やかにするなど、様々な効果がある。

ナトリウム
細胞内外のバランスを調整してくれる働きがある。

カリウム
ナトリウムによる血圧上昇を抑制したり、筋肉の働きを良くする。

カルシウム
健康な骨や歯をつくったり、神経の興奮の抑制、筋肉を収縮して心臓を活動させるなどの効果がある。

マグネシウム
体内にある様々な酵素の働きを助ける

リン
骨や歯をつくったり、糖質の代謝を高めたり、ナイアシンの吸収を助ける。


血液の中で赤血球のヘモグロビンの成分になって酸素の運搬をする。

亜鉛
体内の酵素を作るのに必須で、発育を促し、傷の回復を早め、味覚を正常に保つ。


赤血球のヘモグロビンを作るために必要な栄養で、様々な酵素の成分となって代謝を促す。

セレン
抗酸化作用や動物の発育と生殖に必要で、種々の疾病を予防する作用が期待される。

クロム
インスリンの活性化や、血液中の中性脂肪やコレステロール値を正常に保つ。

モリブデン
アルデヒドオキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、亜硫酸オキシダーゼなどの酸化酵素の働きを助ける。

食物繊維
便秘解消

ナットウキナーゼ
納豆菌が作る酵素のひとつで、血液の流れをサラサラにして固まりにくくする。(脳卒中や心筋梗塞、動脈硬化など生活習慣病の予防

イソフラボン フラボノイドの一種
女性ホルモン(エストロゲン)とよく似た成分で、骨粗鬆症の予防美肌・美白の効果、女性の更年期障害の緩和効果など、加齢による女性ホルモンの減少を補ってくれる働きがあり、また、女性ホルモンは脂肪燃焼効果があるので、ダイエットにも効果あり。
男性の一部で前立腺がんのリスク低下の効果もみられるとのこと。
大豆イソフラボンは美の味方・コラーゲンと同じく、食べて1〜2日で尿から排出されてしまうため、適量を毎日食べるのが大切。
 

サポニン
脂肪が溜まるのを防ぎ、血中の悪玉コレステロールを減らす働きがある。

リバーゼ
脂質を分解

アルギニン
成長ホルモンの分泌を促し、抵抗力を上昇させ、美肌効果がある。
 
もう、数えたらきりがないですね。笑
納豆にはこんなにたくさんの栄養素が含まれているのです。

エクオールについて

食事から摂取した大豆イソフラボンは腸から吸収されますが、「ダイゼイン」のまま吸収される人と、「エクオール」という成分として吸収される人がいます。

エクオール」は、女性ホルモンに構造が似ているため、体内で女性ホルモンと同様の働きがあり、ダイゼンよりも高いエストロゲンの働きがあります。

エクオールをつくれる人は「エクオール産生菌」が腸にいるかどうかで決まり、日本人で50%弱、欧米人では20~30%で、大豆を多く食べている国(大豆をよく食べる人)の方が高いという調査結果が出ています。

いつ、どれぐらい食べればいいの?

ナットウキナーゼは上述したように、血液をサラサラにしてくれますが、効果が出ているのは10〜12時間。
夜の睡眠中の間には水分を取ることがないので、就寝後6〜8時間に血栓ができやすいと言われています。
その血栓ができやすい時間に合わせるように、夕飯時に納豆を食べると良いのだそうです。
 
また、美肌効果を期待する場合でも、お肌の修復やコンディションを整えるのは睡眠時間。
その間に成長ホルモンが分泌され、納豆に含まれるビタミンBやイソフラボンが、新陳代謝を高め、皮膚の修復を高めてくれます。
 
もし代謝アップ、冷え性予防などを期待している場合はタンパク質が熱を体内でつくるので、に食べるのがおすすめです。
 
多くのの栄養素が含まれているから、たくさん摂れば良いのかというと、そうではありません。
納豆には尿酸値を上げるプリン体が含まれていますので、痛風を気にしている方は過剰に摂りすぎると弊害が出る可能性もあるので、1〜2パック(1パック50gとして)/日が最適のようです。
 
また、イソフラボンが多量に入っているから・・・、ダイエット効果を期待して・・・と毎回の食事に取り入れてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、納豆は意外に高カロリー食品。
100kcal/パック(50g)もあるので、毎食取り入れると300kcal。
脂肪は4gにもなります。
 
そしてさらに、大豆イソフラボンを摂りすぎると、逆にホルモンが乱れ、生理不順などを引き起こしてしまいます。
イソフラボンの1日の摂取上限は70mgとされ、納豆1パックには35mgが含まれているので、他の大豆製品(お味噌汁など)の摂取も考えると、やはり1パック/日が最適な量なのです。
何事も摂りすぎはNGなんですね。

効果的な食べ方は?

納豆パスタや納豆うどんなど、いろいろなメニューがあるので、効果を期待して摂取するように気遣っている方も多いはず。
では、血液サラサラやダイエット効果を最大限に引き出すには、どうやって食べるのが効果的でしょうか。
 
ナットウキナーゼは熱に弱く、50度以上になると働きが急激に落ちてしまいます。
効果を求めるのであれば、そのまま食べるのが一番。
ご飯の上にかける分には問題ありませんが、もし、加熱して摂取する場合は、食べる直前に加えるとよいとのことです。
(お味噌汁なら、食べる直前に入れる、ということですね)

一緒に食べると効果アップ食材


発酵食品(キムチ、塩辛、塩麹など)と一緒に食べると、乳酸菌などとの相乗効果により、腸内環境を整えてくれます。
 
また、血行促進効果が期待できるマグロゴマシソなどをプラスすれば、血行促進コレステロール低下などの期待値がさらにアップ!
 
オリーブオイルをかけても、血行促進便秘解消などの効果が促進され、生姜梅干しニンニクネギ玉ねぎなどを合わせれば、納豆のビタミンB1の吸収を高め疲労回復に効果が期待されます。

定番の卵を加えるとカルシウムの吸収が高まり、納豆にはないビタミンAも摂取することができます。
ただし、卵白には「アビジン」という成分含まれており、納豆のビオチンと結合して栄養の吸収を阻害することもあるとのこと。
卵をのせる場合は黄身だけの方がよいそうです。
 
今まで効果について考えずに、普通に食べていた納豆。
嫌いな方も多いかと思いますが、キムチと混ぜて食べると匂いも減少します。
栄養素の塊なのでぜひトライしてみてください!

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