よい眠りにつくために、食から考えてみよう。

実は私、不眠症なんです。

「不眠症」というには大げさかもしれませんが、非常に寝つきが悪く、布団に入って2時間眠れないことも多々あります。
眠りも浅いようで、すぐに目が覚めてしまいます。

「寝る前にホットミルクを飲む」
「寝る30分前はリラックス」
「太陽の光を浴びたらいい」
「運動して身体を動かして疲れさせる」
とか、
「不規則な生活をしているからだ」などと叱咤されることも多く。笑

夜は大好きですが、昼間はきちんと活動し、食事も規則的に摂っていますので、そんなこともないはず。

「足を温めると良い」
これは私には逆効果。
ぽかぽかしていると、なんだか気持ち悪く、逆にもやもやしてしまい、眠気などなくなります。

ヨガにも通い始めたんです。
冥想してリラックスして・・・・きっと眠れる!

・・・ただ、筋肉使うと、逆に筋肉が起動して、眠れなくなることが判明しました。
(もちろん、眠る1時間前には動いたりはしていませんが)

そして「寝る前のマッサージ」や「アロマ」などなど・・・・いろいろ試してみました。

眠れそう、と思っても布団に入って、ついいろいろなことを考えてしまって、結局、何度か起き上がって、また布団に入ります。
(10分眠れない状態で布団に入ったままでいると、さらに眠れなくなると聞いたことがあるのです)

 

そこで!
食から改善できないか、と、睡眠に良い効果をもたらす発酵食品を調べてみました。

眠る脳には何が必要か。

眠気を誘うには「メラトニン」という物質が大きく関わっています。

では、「メラトニン」とは何だ?

ということですが、
メラトニンとは松果体から分泌されるホルモンの一種。
アミノ酸の一種「トリプトファン」から「セロトニン」を経て生合成される物質で、睡眠のホルモンと呼ばれています。

実は、メラトニンは濃度が昼夜で変化します。
日中は光刺激により分泌が抑制され、夜間になると大量に分泌されるため、睡眠を促進する作用があると考えられています。

また、メラトニンは、下垂体中葉から分泌されるメラニン細胞刺激ホルモン(黒色素胞刺激ホルモン)の作用に対抗して、メラニン色素細胞内の「黒色色素胞」を小さくさせる働き、つまり皮膚の色を薄くする働きがあるのです。

そう、美白効果があるということなんですね!
(上記以外にも生殖腺の発達抑制の作用があるのだそうです。)
 

じゃあ、メラトニンがあれば眠れるのなら、

メラトニンを多く含む食品

って何ですか?

それは、「ケール」です。
あの青汁の。
ほかにも大麦やとうもろこし(スィートコーン)にも含まれているとのことですが、ケールがダントツ!

でもなかなか、ケールを取り入れるって、青汁を毎日飲めればいいんですけど、つい忘れちゃったりして。

ただ、青汁を飲むにしても、思いませんか?

それは、

「メラトニン」を増やすために、もっと「セロトニン」を増やせばいいんじゃないですか?

「メラトニン」の前段階、

「セロトニン」とはなんだ?

から、ひとつひとつご説明しましょう。

「セロトニン」とは、巷でよく聞く「しあわせホルモン」「安心のホルモン」です。
(ちなみにもうひとつの幸せホルモンはオキシトシンです)

脳内ホルモンのひとつで、ストレスホルモンによって興奮した神経を沈静化し、精神を安定させる働きと、「トリプトファン」を脳内で睡眠ホルモン「メラトニン」に変えてくれる物質のこと。
血圧や体温、脈拍を下げる作用もあるため、寝つきが良くなると言われています。

減ってしまうとアドレナリンやドーパミンが増え、イライラしたりするのです。
心身ともに幸せだと感じる感情や行動、すなわち心と身体のバランスに大きく関わっているため、幸せホルモンと呼ばれています。
 

でも、セロトニンの取りすぎは偏頭痛の原因、っていわれたりするじゃない?
という方もいらっしゃるかと思います。
 
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偏頭痛の原因と言われるのは、ストレスによりアドレナリンが増加すると、そのアドレナリンを抑えるために、セロトニンが動き出します。

脳内にあるセロトニンは身体の約2%のみで、あとの98%は消化器官や血小板の中にいるのですが、ストレスを受けた時に、アドレナリンを抑えようと、その脳内の2%を一気に放出してしまうことで

過剰に出てしまい、血管が収縮、血液が流れにくくなる

セロトニンが減少

血液が流れ出すので血管が拡張

周りの神経を刺激し、痛みとなる(=セロトニン不足)

ということなのです。
 
これから考えると、セロトニンの摂取が頭痛の原因ではなく(そもそも、食事のみでは過剰摂取とはならないと思いますし)、バランスの良いセロトニン量を維持できていればよくて、
「アドレナリンを出さない毎日を過ごす、まずはストレスフリーになることが重要」
なのです。
 
 
話がちょっと逸れてしまいましたが、
基本的にセロトニンは脳内ホルモンなので、残念なことに、セロトニンは食べ物では摂取することができません。

そこで、セロトニンの原料となる「トリプトファン」を増やせばいいのです。

では、

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「トリプトファン」はどうしたら増やせるの?

ということ。
残念なことに、「セロトニン」と逆で「トリプトファン」人間の体内ではつくれない必須アミノ酸
食事でしか摂れません。

トリプトファンが豊富な食べ物といえば・・・
肉や魚、卵、乳製品(ヨーグルト、チーズ)、大豆食品、バナナといったたんぱく質ですが
・・・トリプトファンだけ摂取しても、実はセロトニンをつくることができません
 
セロトニンをつくるにはビタミンBが必要なため、一緒にビタミンB6を取らないといけないのです。
そして炭水化物はトリプトファンを体内に摂取しやすくする働きがあります。

ビタミンB6が豊富な食べ物は、にんにく、ナッツ(ピスタチオやひまわりの種)、レバー、バナナ、魚、ジャガイモなどです。

 
バナナはとても万能で、トリプトファン、ビタミンB6、炭水化物を含んでいるのでバナナだけ食べていればいいのでしょうが・・・笑。ここでの注目はやはり、私の大好きな発酵食品「チーズ&ヨーグルト」に注目。
そして大豆食品
と言ったらお味噌や納豆、ですよね!

焼き魚を食べながら、ジャガイモのチーズ焼き、そして納豆とお味噌汁があれば
しわあせホルモンが溢れる=そして眠れること間違いない!のです。
・・・和洋折衷がお嫌でしたら、チーズ焼きの代わりに冷奴でしょうか。
 

睡眠によいもうひとつの栄養素

また、実は睡眠に必要な(あった方がよい)、もうひとつの栄養素があります。
それは・・・発芽玄米やチョコレートの宣伝でよく見かけるようになった「GABA」

GABAにはリラックス成分があり、抗ストレス効果、つまりイライラやストレス、不安といった精神状態を改善リラックスさせて睡眠につきやすくする働きがあります。

じゃあGABAトリプトファンと一緒に摂ったら、最強!じゃないですか。

GABAが入っている食材は・・・トマト、ジャガイモ、ナス、ぶどう、ぬか漬け、発芽玄米などです。

・・・先ほどのメニューで考えてみると・・・
発芽玄米のご飯にナスのお味噌汁と焼き魚。
そして納豆とジャガイモのチーズ焼き(冷奴)にぬか漬け。
デザートはぶどう。

発酵食品、味噌・ぬか漬け・納豆・チーズが含まれています。
これ、完璧ですw

では、

いつそれを食べればいいのか?

トリプトファンが脳内に到達し、メラトニンが分泌されるまでにはある程度の時間が必要なので、とくに朝食でしっかり摂取するのが効果的といわれています。

ちなみに成人が1日で摂取すべきトリプトファンの量は体重1kg当たり4mg。
つまり、体重が50kgの人であれば毎日200mg程度のトリプトファンを摂取するのがおすすめ、ということになります。

そしてGABAも就寝前に摂取、と以前までは言われていましたが、

2018年3月19日に、「GABAストレス研究センター」が
「新発見!昼間に摂取したGABAがその日の睡眠の質を改善 
~就寝前に限らず、日中摂取しても夜まで効果を発揮~」

と、新実験の結果を報告しています。
昼間、一度でもGABAを摂取することで、摂取しない人よりも早く、そして深い眠りにつくことができる、というということなのです。

ちょっとまた話が逸れた気がしますが笑、考えてみると、何だか納得するところがありませんか?
だって、お味噌汁を飲むとほっとしません?
はぁーっと力が抜けて、なんだか幸せな気分になりますよね?

眠れないって思っている時って、実は食事がおろそかになっていることが多いのです。
(私は、ですが・・・バランスが悪い食事や、ついやってしまう、仕事をしながらの「ながら食事」など、ついつい・・・)

皆さんも眠れないなぁ、と思った時、ちょっとだけでも食生活を見直してみるのはいかがでしょう。

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