菌活するなら、まず、発酵食品の種類を知っておきましょう!
ということで、ほんの一部ですが、何の発酵菌によってできているのか、そしてものによっては効能までまとめてみました。
飲料
ワイン
ワイン酵母がぶどうに含まれている糖分を、アルコールと炭酸ガスに変えることでできあがります。
ワインはミネラル、ビタミン、ポリフェノールを豊富に含んでおり、抗酸化作用、血圧降下、殺菌作用、抗ガン作用等の効果があると言われています。
ビール
みなさんご存知でしょうが、大麦の麦芽を煮た麦汁にホップとビール酵母を加えて発酵させています。
たんぱく質、食物繊維、ビタミンB群、ミネラル、核酸、消化酵素など人間に必要な全ての必須アミノ酸を含んでいる他ビタミンB群も豊富。
抗酸化作用のほかにも、鎮静作用、催眠作用、抗菌作用、健胃作用、食欲増進などの効果があり、さらには女性ホルモンに似た働きをする「フィストロゲン」が含まれており、肩こり、冷え性、肌の老化予防、ホルモンバランスの改善などの効用があります。
なにげにとっても身体によかったりするのです。
日本酒
米のデンプンが、麹の酵素により糖へと分解され(糖化)、糖を酵母がアルコールに変える「並行複発酵」でつくられています。
6~15度という比較的低温ので醸造され、アルコール分が22度未満で、濾したものが「清酒」と呼ばれます。
カロリーは103kcal/100g、糖質は3.6g/100gと低く、もともとの材料によって変わりますが、ビタミンやミネラル、アミノ酸、有機酸といった栄養が100種類以上も含まれているとのこと。
アミノ酸の量が多いので、美肌効果、ダイエットにも良いと注目されています。
焼酎
水と蒸した原材料の芋、米、麦、黒糖、蕎麦などに、白麹菌、黒麹菌、黄麹菌などを加えて発酵させ蒸留。
コレステロールや中性脂肪を取り除き、血液をサラサラにして動脈硬化や血栓を予防・改善する効果や効能があります。
また、プリン体の量が少なく、低カロリーということで一般的に飲まれるようになりましたよね。
泡盛
黒麹菌(アワモリコウジカビ)で米(多くはタイ米)を発酵させ、「単式蒸留機」で蒸留したもの。
甘酒
米のデンプンを麹菌と乳酸菌で発酵させ、糖化しているため甘みが出ます。
米麹のみで発酵させた場合はアルコールはありませんが、酒粕でつくる場合はもともとの酒粕によって少量のアルコールが含まれており、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、食物繊維、アミノ酸が豊富です。
どぶろく(濁り酒)・マッコリ
米と麹菌、酵母の働きで発酵。
人の体内ではつくることのできない必須アミノ酸が含まれています。
マッコリは「並行複発酵」でつくられる韓国版どぶろく。
漬物
ぬか漬け・ぬか味噌漬け
米ぬかを植物性乳酸菌で乳酸発酵させてつくったぬか床に、野菜を漬けます。
野菜の糖分を栄養素として、乳酸菌がさらに増え、それによってビタミンB1が増えると言われています。
たんぱく質や食物繊維、ビタミンA、B群、E、カルシウム、リン、亜鉛、鉄などの栄養素が含まれ、整腸作用(便秘)、貧血、肌荒れ、骨粗しょう症などを防止する効果があると言われています。
ちなみに、「植物性乳酸菌」は「動物性乳酸菌」に比べて胃酸などに強く、生きたまま腸に届くため、整腸作用の効果大です。
キムチ
野菜の糖類を分解して乳酸や酢酸をつくり出す植物性乳酸菌で発酵・熟成させます。
熟成が十分に進んだキムチには、1gに億単位の乳酸菌が含まれていると言われており、ぬか漬けと違って食べる前に洗うことはしないので、その乳酸菌をそのまま摂取することができます。
ナトリウムやビタミンB12、辛味成分のカプサイシンなど、多くの栄養素を含んでいる上に、植物性乳酸菌のおかげで腸内環境が改善されます。
べったら漬け(麹漬)
米麹でつくった麹床に、大根を漬け込んで発酵させたもの。
ピクルス・ザワークラウト
発酵ピクルス:野菜を塩漬けにして植物性乳酸菌で乳酸発酵させ、酢(ワインビネガーなど)に、塩、砂糖、ハーブ類、こしょう、にんにくなどを混ぜて作ったピクルス液に漬けたもの。
酢漬けピクルス:野菜をそのままピクルス液につけてつくったもの。家でつくるときはこの方法が多いかもしれませんね。
ザワークラウト:キャベツを塩漬けし、植物性乳酸菌で乳酸発酵させたもの。
メンマ
タケノコを茹でて塩漬けにし、植物性乳酸菌で発酵させ、天日干しさせる。
肉系
サラミ(ドライソーセージ)・生ハム・ペパロニなど
実は発酵食品。
酵母・カビが持つ「酵素(自己消化酵素及び内含する微生物が持つ酵素)」によって発酵させています。
海系
かつお節(枯節)
燻した鰹に鰹節菌(カワキコウジカビ)をつけて発酵させます。
鰹節は世界一硬い食べ物と言われ、昔は最高の調味料と言われていたそうです。
含まれるアミノ酸は30種類にも及び、血液中のコレステロール値を下げ、血圧を正常に保つ働きのあるタウリンも含まれおり、うまみの成分、イノシン酸は新陳代謝を促進します。
また、最近話題となっているEPA(エイコサペンタエン酸・血液の流れを良くする働き)とDHA(ドコサヘキサエン酸・脳の老化を防止)も含まれています。
塩辛
素材の持つ酵母菌(と酵素)によって発酵。
イカの塩辛の酵母菌はビールの1.5倍も存在し、発酵させることにより、ビタミンA、アミノ酸、亜鉛、鉄などの栄養価がさらに高まります。
と。
あまりにもありすぎて・・・その2へ。
まだまだ続くよ!