手軽にできるレーズンパン種(中種)のつくり方

前回、レーズン酵母のエキスをつくりました。
さっそくパンに混ぜ込むパン種(中種)をつくってみましょう!

材料

  • ・レーズン酵母エキス
  • ・強力粉
  • ・水:浄水器を通したものか、天然水(必要であれば)
  • ・保存容器:基本的にフタがついた容器であれば問題ありませんが、きっちりフタが閉まってしまうものだと発酵により破裂してしまう可能性がありますので、ポリプロピレン製のものがよいと思います。
    (熱湯消毒しておきます)

分量は下記に記載しています。

つくり方

1回目:

容器にエキスと強力粉を同量入れ、混ぜ合わせます。
あまり少ないと発酵しにくい場合があるので、必要量の半分つくるイメージがよいかと思います。
(例:100gの中種が必要な場合、強力粉とエキスはそれぞれ25gで、合計50g)

25〜28℃ぐらいの温度で、6〜8時間ぐらいおいておくと、ポコポコと気泡が出てきます。
 

 

2回目:

混ぜ合わせた直後の量の1.5〜2倍になっていませんか?
この段階で1.5〜2倍になっていなければ、次の工程に進んでもあまり発酵しません。
ちょっとだけ温度を上げたり、発酵時間をさらに数時間伸ばしてみましょう。

しっかり膨らんだら、また強力粉と水を加えます。
強力粉:エキス(もしくは水)=1:1です。
(新たに加える強力粉とエキス(水)が同量であれば、何グラムでも問題ありません。)
(例:100gの中種が必要な場合、強力粉とエキスはそれぞれ15gで、1回目と加えて合計80g)

ここからまた25〜28℃ぐらいの温度で、5時間ほどおきます。
 

 

3回目:

2回目同様、強力粉:エキス(もしくは水)=1:1 を加え、混ぜ合わせます。
(例:100gの中種が必要な場合、強力粉とエキスはそれぞれ10gで、1回目と加えて合計100g)

ここからまた25〜28℃ぐらいの温度で、4時間ほどおきます。
 

 

4回目:

写真のようにもりもりと、発酵していませんか?
これで完成です。
 

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成功の秘訣は・・・

なんといっても元のレーズンエキスの元気さと温度管理。
そして1回目から2回目の間など、粉と水をたす時間がなくて日をまたぐ際は、そのままにしていると酵母の元気がなくなってきますので、一旦冷蔵庫に保管しておきましょう。

冷えたところに置いたからといって、酵母が死ぬわけではありません。
それでもじわじわと発酵し続けていますので、安心してください。

種に元気がないときは、モルトシロップ、蜂蜜など、微生物が餌とする「糖」も少しだけ一緒に入れてみてください。
(レーズン酵母エキスの掛け継ぎの際もこれ、効きます。)

 
あとはやはり温度。
発酵器の温度設定や日数はあくまでも目安、と考えるのがおすすめです。
業務用ではない、よくある小さな発酵器は、外気(発酵器の外)の温度に左右されます。

同じ27℃設定でも、冬の寒い部屋に置いているのと真夏の暑い部屋に置いているのとでは実際の温度が変わりますので、冬はちょっと高めに設定、夏は発酵器に入れずに涼しめの場所においておくとよいです。

保存と掛け継ぎ

完成後はできる限り早めに使い切りたいのですが、なかなかそうもいきません。
その場合はやはり冷蔵庫に入れて保管し、たまに蓋を開けて新鮮な空気を吸わせてあげましょう。

使う前日にはよく混ぜて、エキス(もしくは水)と強力粉を同量加え、また温かいところで発酵(フィード)させます。
(エキスがない場合は、強力粉と水を1:1で入れて混ぜれば大丈夫です。)

中種をつくった容器がかびていなければ、実は中種自体がなくとも、容器の中についたちょっとした中種の「カス(カラカラに乾燥していてもOK)」に含まれている酵母が元気になって、中種ができてしまいます。
その場合も強力粉と水、1:1でOK。
よい温度であれば1回のフィードでしっかりした中種ができます。

ちなみに、時間が経ったものはアルコール臭がしてきます。
パン生地を焼成すると消え、おかしくなっているわけではないので安心してください。

 

 

これで天然酵母のパンが焼ける準備ができました。
時間をおくと発酵力は弱まっていきますので、早めに使ってくださいね。

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